過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

これ以上増やしたくない

過食嘔吐は

お金がなくても
時間がなくても
やめられません。

万引きをしてでも
仕事を放ってでも
せずにはいられない、病気です。

(以下相談者の体験談です)
*——* *——* *——* *——* *——*

女性 会社員 29歳 広島県

過食症の始まりは、14歳か15歳 このころの記憶は、あまり無い。
進学した学校でイジメにあっていたから
あんまり覚えていたくない過去ばっかりだったんだと思う。

この頃の写真を見ても、別に太っていない。
でも、毎日「ブス」「汚い」「死ね」とかいわれるうちに
「綺麗になったら、いじめられなくなるんじゃないか」って思ったの。
ばかだよねぇ、そんなことあるわけ無いのに。

こうして「綺麗になる=痩せる」という訳のわからない論理に基づいて、ご飯を食べなくなった。
ちょうどこの頃、家中がどたばたしていたこともあって
私の食事になんて、だれも気を配らなかった。

朝お味噌汁だけ、昼のお弁当は捨てる、夜のご飯を食べたらカロリーメイト(食感が好きだったの)を食べて、そして吐く。

はじめは手を口に入れたらすぐ吐けてた。でもあっという間に手じゃ吐けなくなった。
スプーンに変えた。喉から血が出たけど、体重は40キロ近くになったけどやめなかった。

成長期が終わって、大人の女らしい体つきになる頃大学受験にむけて勉強を勉強を始めた。
あいかわらず続くいじめ、勉強のストレス、そしてホルモンの関係でいままでは数キロ太っても嘔吐すればすぐ戻ったのに18歳の私は、痩せなくなってきた。あせった。

そして、毎日毎日になった。

「大学生になったらやめよう」そう思ってた。
大学生になって過食嘔吐はちょっと止まってた。
でもなぜかよりによって選んだ部活は「器械体操」
体型が重要視される競技。

家は、ちいさな商店をやっている。
だから、お金を使わなくても、お店で出た売れ残りのパンや
おかずやお弁当を、夜中に冷蔵庫からあさって食べるようになった。

はじめはパン一個だった。

2個に増えた

3個に増えた

お弁当になった

お弁当とパン

お弁当2個

とどまるところを知らなかった。

吐くから、ぼっとん便所はとてもすごい匂いになった。
そりゃそうだ。生ゴミがそこにいるのだもの。

それでも吐いていたから、なんとか、体型は普通だった。
社会人になり損ねた。
だからいわゆるフリーターになった。

小学校の先生の臨時教員として、4月から初めての一人暮らし。
「社会人になったら、治る」
そう思っていたのに、給食を食べ過ぎたら過食衝動に襲われて
帰ってからひたすら過食

買い物して過食、万引きして過食
田舎で、スーパーやコンビニが23時で閉まるのが幸いだった。

教材研究も子供も置いて、ひたすら過食してた。
両手にいっぱいの大きなスーパーの袋が一晩で空になった。
最近、運よく正社員になることができた。

だから、自分の身分が不安定だったこの頃よりは、過食の量とかがましかもしれない。
でも、万引きしなくなった代わりにお給料の大部分が食費にまわるようになった。(もともと支払うべき金額です。)

もともと、食べることやおいしいものが大好き。
でも
でも
もう、一人前がどれくらいなのか
おなかいっぱいになる、ってどれくらいの量なのか
さっぱりわからないの。
気がつけば、たった一箱のカロリーメイトから
大きな買い物袋2袋にもまで膨らんだつーの過食の量
これ以上増やしたくない。