過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

もっと早く病気だと気づいていたら・・・

女性 学生 23歳 京都府
私が過食症になったのは大学2回生のころ。
昔からよく食べる方だったし、そのころは部活でよく
運動してたから、食欲が止められなくてもそんなに
深刻には考えてなかった。
ただ、体重が増えるのが嫌だったからダイエットはしていて、
お昼や夜を抜いたりするのはしょっちゅうだった。
だから体型もなんとかキープ。
でも、部活引退とともにぶくぶく太っていって、
1週間で4キロ太った。
そんな自分が許せなくてかなり無茶なダイエットを
してたと思う。
1日1000キロカロリー以下に抑えてフラフラしてる
日も多かった。
でも、結局は過食で爆発しちゃって、
うまくやせれなかった。
太る自分がストレスだった。
そんなときに始まった実習が本当につらかった。
実習先でみんなに気を使ってストレスが最高潮だった。
その頃から嘔吐が始まったと思う。
実家暮らしだから、家族にいつも隠れてこそこそ
吐いてた。
最初はトイレで吐いていたけど、手が汚れるのが
嫌だったからすぐ流せるお風呂場で吐くようになった。
洗面器に吐き出して、それをトイレに流していた。
よく今までばれなかったと思う。
かなり無茶苦茶。
自分ってちょっと変だと思ったけど、
大丈夫だと思ってた。
自分なりの対処法だからっていう開き直りが
あったのかも。
そして、吐きだすとすっきりする感覚が忘れられ
なくて吐いたり吐かなかったりする日が続いた。
卒業式の前の日も過食嘔吐をしちゃって、
おかげできれいにアップてしてかわいくして
もらったのに、顔がぱんぱんい腫れてた。
その写真は今でも手元に残ってるし、
みんなのアルバムにも残ってると思うと辛い。
その時は、過食嘔吐してるし仕方ないやって
思ってたけど、やっぱり今思い返すともっと
はやくに病気だって気付いて、
やめれてたらなって思う。
一生に一度の大切な思い出なのに。
大学院に入って、過食嘔吐はしばらく止まってた。
でも、ストレスに耐えられなくなると、
今度はチューイングを始めた。
パンとかお菓子とかを口の中にいれて、
ティッシュに吐きだす。
そしてトイレへ。
吐かなくていいし、体の中に入らないから
これはいいって思っていた。
でも、半年間の実習が始まると、
また嘔吐が始まった。
その実習中の体調が本当に最悪だった。
吐き気がひどくて病院でみてもらったり、
胃カメラ検査までしたりした。
不整脈も出だして、寝起きに動悸がして呼吸も
苦しくなる日が多かった。
大好きなコーヒーを飲むと、胃が痛くなるから
半年くらい我慢してた。
本当に体に悪いことしてたんだなって思う。
悪いと思ってても、食欲の制御がきかなくて、
身の置き場のないような感覚で、自分と衝動と
ずっと格闘してきた。
でも、病気だと思ってなかったし、
自分の癖だし、好きでやってるんだからって
過食嘔吐する自分を受け入れる準備もしていた。
センターに相談してなかったら、あと何年も
癖だからって続けてたと思う。
止める努力もきっと出来なかったと思う。
過食症は本当に恐いってやっと気付けた。
誰にも相談できなくて、ずっとだまってたけど、
病気だったんだね。治るんだね。
ここにたどりつけて本当に良かった。