過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

吐けない!激痛に耐えられず入院

女性 主婦 31歳 神奈川県
過食症の原因は、ダイエットがきっかけでした。
ずっとポッチャリ体系で、やせている子はTシャツと
ジーパンっていうシンプルな服装でもカッコイイなぁ…と
うらやましく思っていました。
ちょこちょこダイエットはするものの、いつも中途半端で
止めていて、3キロくらい減ってはリバウンドという生活
でした。
短大を卒業し、就職して人間関係、仕事のストレスで
一気に8キロ太り、ヤバイと思って本格的にダイエットを
始めました。
ジムに通い、アクアビクス、エアロビクス、
水中ウォーキング、 サウナで汗を流す、食事制限などなど。
でもなかなか痩せずにいたとき、職場の先輩が仕事で
一杯一杯になっている私をお茶に誘ってくれて、
ゆっくり話を聞いてくれて
「辛かっただろうに、よくそんなにがんばってたね。
これからは色々話してね」と言ってくれて、一気に
気持ちがラクになったのか、その直後からどんどん
体重が減っていき、半年で12キロ痩せました。
体重計に乗るのも楽しいし「痩せたね!!」と言われるのが
ちょっと恥ずかしいけれど、なにより嬉しかった。
あと5キロ痩せたら夢の40キロ台になる!!と思っていた頃、
彼氏(今の主人)ができ、毎日バラ色♪
…なんだけれど、週末はデートとかでジムに通う時間が
なくなったうえに、デートでは美味しいものを一緒に
食べるから体重がなかなか減らなくなっていきました。
家ではあまり多く食べず、昼食も抜いたり、彼との食事
では少食を装い必ず残していたり。
食事制限で48キロまで落ち、本来の目標は達成していたの
にもっと痩せたい願望が膨らんでいました。
でも48キロからなかなか減らない…。
もともとお菓子や菓子パンなど甘いものが大好きだった
のに制限していたから気持ち的にも限界だったと思います。
あるとき食べ物を自分が決めていた量よりも多く食べて
しまい、ヤバイ!!と思って吐き出し、次の日恐る恐る
体重計に乗ると体重が減っていて、おぉっ♪と
思ったのがきっかけで、ちょっと食べ過ぎても
吐いちゃえばいいんだ!と思うようになりました。
はじめは普通食嘔吐だけだったのが徐々に菓子パン
などを買って食べるようになり、どのくらいの期間を
経たかは覚えていませんが、夕食後自分の部屋に戻り、
仕事の帰りに買い込んだ食料を過食嘔吐するように
なっていました。
体重が45キロになっても「もうちょっと」と思い
43キロになっても「あと1キロ!!」と思い…。
42キロになっても「すぐ、2~3キロ増えるから40キロ、
できたら39キロになると安心だなぁ。」なんて
思ったりしました。
ある夜いつものように過食し、トイレに行った
けれど嘔吐ができない!!という状態になりました。
もうお腹はパンパンで苦しいのに
「水を飲んだら吐けるかも…」と無理やり水を飲んだり
腹部を強く何度も何度も押したり。
口の中に入れる指の本数を増やしたり…。
2時間以上格闘したけれど全然吐けない。
お腹と腰の痛みは増すばかり。
とうとう激痛に耐えられず、母を起こして病院に
連れて行ってもらいました。
急性膵炎と診断されて入院。
しかし、入院中、おなかの中の食べ物がなくなっていく
と数値は正常になり、血液検査、尿検査でも異常なし。
胃カメラ、エコーも問題なし。
そこまで色々調べられても、ダイエットをして
やせたことは話したが、過食したことは言えずに
いました。
「あの日一日(病院に来た日)は、いつもよりも
多く食べ過ぎちゃった」とだけ伝えて…。
バリウムを飲んでの2度目のエコー検査?で、
「やせて内臓脂肪が減り、内臓の位置が変化したことで、
腸が動脈に挟まれて食べ物が胃から腸に流れにくく
なっている『上腸間膜動脈症候群』という病気です」
と告げられました。
まさか病名が告げられるとは思っていなかったから
ビックリしました。
3ヶ月の入院中、内臓脂肪を増やして内臓の位置を
変える治療として、四六時中、高カロリーの点滴を
注入され続け、5キロ増えて
「もう大丈夫。食べても胃から逆流してきません」
という自己申告で退院。
通院治療をしていましたが、妊娠を機に通院も終了。
結婚して妊娠し、明らかに内臓の位置は変わってるし、
もしあの時、本当に上腸間膜動脈症候群という病気
だったのだとしても、今はその病気は治っていると
思います。
逆に病気といわれたことで「吐くのはこの病気のせい」
とみんなが思ってくれるから吐いているのがバレても
言い訳できる、と吐く行為がエスカレートしたと共に、
入院中、否応なしに高カロリー点滴を入れられて
「せっかく痩せたのに!!退院したら体重落とさねば!!」
という思いも加り、退院後、過食嘔吐に拍車がかかり
ました。
こんな状態になっっても嘘をつき、みんなに心配を
かけて、なんて愚かな人間なんだ…最低!!と
自分を責め続けました。
そう思っているのにまたやっている自分の弱さが情
けなかった。
「もうこれが最後!!」と何度思ったことか。
結婚もしたし、子供もいる。
体系の事にこだわり過ぎなくてももういいだろう…と
自分に投げかけるけど、やっぱり体重計の値が
どうしても気になる。
「そこまでこだわらなくても…」と「もう太りたくない」
がいつも葛藤している。
すっと前からこのセンターの存在は知っていました。
でもメールを送る勇気がなかった。
「自分は死にたいとまでは思っていないし、
それなりに幸せだし、やっぱり過食症という
病気じゃないかも…自分を奮い立たせればきっと
止められる」と思い込もうとして逃げていました。
あと一歩がいつも踏み出せなかった。
どのくらいの量なら太らずにいられるの?普通の量って?
もうわからなくなっている普通の生活…。
やっぱりもうこの生活は嫌だ…。
やっとここにこれました。
ただ閲覧していたときとは違う暖かな感情。
もう自分の中だけに閉じ込めておかなくてもいいんだね。
「こんな事、ぜったい誰にもいえない」って
思っていたけど、
本当はずっと誰かに言いたかったんだね。
ここのみんなに出会えて、みんながいてくれて、
本当に本当にありがとう。
長くてまとまりのない文章を読んでくれたみんな、
ありがとう!!