1日15000円の入院費用、それでもやめられなかった過食。
女性 主婦 35歳 AB型 石川県
子育てと家事とダイエットと過食嘔吐や厳しい食事制限を無理しすぎて
精神的にも体力的にも限界になった私は
通院していた病院に自分から入院を希望しました。
もちろん、強制ではなく、自主的になので
旦那さんや実家の母親からは反対されましたが、
このままでは本当に死んじゃうのではないのか?
全て一人で毎日頑張っても
結果も何も出ない現状に恐ろしさを感じたので説得してでの入院でした。
その病院はホテルのような立派な設備で
個室に入院しても患者というよりはお客様扱い。
1日15000円の個室代金。
高い料金がかかっているけど、少しでも良くなるのならと惜しまず選びました。
入院中は毎日、プログラムがあって軽い運動や摂食障害の勉強、栄養学など希望して受講できる仕組みでした。
やることもない私は積極的に受けれるプログラムは受けていました。
そこで初めて摂食障害を患っていて見るのも目を背けたい患者さんとも出会いました。
でも少しずつその患者さんを見ていると、
私はまだあそこまで大変な状況ではないからもっと痩せても大丈夫。
むしろ太っているのかも?と錯覚に陥ります。
そう思えてきてしまうと大変です。
3食きちんと食べる事が治療と
栄養学で学んだ知識なんか脳裏の奥に消えてしまいます。
病院で出されるホテルのような素敵な盛り付けで美味しい料理も
食べる事が悪に思えてくるのです。
何の為に入院しに来ているのか、本来の目的も忘れていくのです。
そこの病院ではラウンジで食事をしていましたが、患者さんとお料理を出してくれるおばさんだけで看護師さんも居なくて、食事を強制していませんでした。
食べない事は簡単でした。少しずつ食べなくなりました。
その頃です。東日本大震災が起こりました。
とても恐怖でした。あの体験は今でも怖かったです。
外出届けを書いてコンビニへ行っても何もない。
多分、その頃だと思います。過食に戻ったのは。
もう食べたくて仕方がないので、違う病気の子にお菓子を貰うようになりました。
それでは足りなく色んな子にお菓子を貰いに行くのです。
外泊や外出する子にもお金を渡して内緒で買ってきては過食。
最初は過食だけだったのにやはり太ることの恐怖が襲ってくるのです。
個室のトイレで吐いてもバレないだろうと初めて吐いたとき看護師さんがすぐに飛んで来ました。
かなり叱られました。
もうしないと誓ったものの、過食だけはやめられません。
認知行動療法やカウンセリング、その頃、過食に効くかもしれないと言われ増える薬もいっぱい飲みました。
病院では高いお金を払って色んな事をしたのに、裏では過食。
もう、こんな病気なんて治らない、病院では治せない病気なんだと痛感しました。
体を休める事は出来たけれど、同じ病気を患っている患者さんとのマイナスな刺激を受け、すぐ退院を決めた私はそこから拒食に変わっていきました。
※摂食障害の患者さんは良い治療を受けてもマイナスな受け取りをする傾向があります。
あくまで参加者の感想であり、センターの立場とは一切関係ありません。