妊娠中、ぱちんとはじける音
女性 公務員 28歳 A型 宮城県
私は14歳で初潮を迎えてから、生理不順でした。
2か月~半年に1回あるくらい。
思春期はそういうものなんだろうなと思いながら、18歳で過食嘔吐が始まり、きっと過食嘔吐の影響だろうな、本にも「生理不順の原因は、過激なダイエット」って書いてあるし。
でも、結婚したら過食嘔吐は止めよう。
そしたら生理も順調になるし、と思っていました。
自分で止められると思っていました。
結婚が決まり、結婚式までの約半年間は「もう止めよう」と毎日思いながら、毎晩の過食嘔吐。
結婚式の夜も過食嘔吐は止まりませんでした。
その1か月後、仕事中に吐き気を感じ、トイレに駆け込みました。
妊娠検査薬の反応は+でした。
生理不順だし、過食嘔吐は毎晩だし、妊娠するわけがないと思っていたのは間違いでした。
最初仕事で迷惑かけるなと思い、次に過食やめなきゃと思いました。
妊娠初期はつわりによる嘔吐。
中期になり食べられるようになると、過食嘔吐しないように我慢しました。
毎晩だったのが週3回くらいに減り、このまま止められるような気がしました。
妊娠5か月頃、胎動を感じ、幸せな気持ちでした。
でも、その頃から、仕事が忙しく毎晩残業になり、職場で軽い夕食を食べて嘔吐、帰宅中車を運転しながら過食し家について嘔吐、夫と襲い夕飯を食べて嘔吐と回数が増えました。
過食を誘発する環境でした。
健診ではいつも尿タンパク(+)。浮腫(+)。
貧血のため薬が処方されました。
でも、超音波で見る赤ちゃんは順調に大きくなっていました。
出産予定日の6週間前、産休に入りました。
過食嘔吐してもあまり赤ちゃんに影響はないのかも知れない
と、間違った考えを持つようになっていました。
日中から過食嘔吐。
友達とランチバイキングに言って過食嘔吐。
夫が寝た後に過食嘔吐・・・。
お腹はどんどん大きくなるのに過食嘔吐はひどくなりました。
妊娠36週0日目、夫の言動にイライラし、日中3時間の過食嘔吐。
その夜、12時前にふっと目が覚めました。
「ぱちん」とはじける音がして、お腹の水が流れてきました。
破水でした。
焦り、昼間の過食嘔吐が思い出されました。
産院に着き、約1時間半で出産。2,600gでした。
2日目から母子同室。
でも私の赤ちゃんはほとんど泣かず、ミルクも飲まず、寝てばかりいました。
体重はどんどん減少し、黄疸のため皮膚は赤黒く、白目は黄色になりました。
生まれてくるのが早かったんだ、私が悪いんだと自分を責め、泣いてばかりいました。
黄疸の治療のため、退院は1日延期されました。
退院の日、産院の先生に「出産の日の日中何があったの?」と聞かれました。
「日中よく吐きました」と答えました。
先生は、陣痛を感じない代わりに、消化器症状が出る人もいること、
例えば分娩を促すために浣腸することがあることを教えてくれました。
私の場合、過食嘔吐が出産を早めたのです。
子宮の収縮と嘔吐は深く関係しているのだとこのとき初めて知りました。
今、娘は順調に育っています。
1か月も早く産んでしまってごめんね。
妊娠しても、過食嘔吐は止まりません。
妊娠中の過食嘔吐は、今までの人生でいちばん後悔していることです。
もう繰り返したくありません。