過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

カテゴリ : 妊娠と出産

妊娠、出産と過食

女性 主婦 29歳 A型 東京都
私は、10代の頃から毎日過食嘔吐をしています。
こんな私が運良く結婚でき、
とても幸せなことに赤ちゃんをお腹に授かりました。
初めてお腹の中をエコーを通して、まだ小さな丸い卵の形の赤ちゃんの姿見たときは
身体の底から嬉しさが湧き出て来たような感動でした。
二週間後、再診でまたエコーを当てて見ると同じ所にまた小さな丸い卵が見え、ホッとしましたが、次の瞬間、全てが止まりました。
「大きくなってないね。」
「え?」
「来週もう一度見て、また大きさが変わってなければ、残念ですが排出処置をします。」
「は?」
次の週、やはり大きさは変わらず、赤ちゃんはお腹の中で亡くなっていました。
私のせいだ。
涙が勝手に溢れてきました。
主人にも、赤ちゃんにも申し訳なくてたまりませんでした。
それでも過食嘔吐は止めませんでした。
最低の人間だと思いながら、止められません。
それから半年後、もう一度赤ちゃんを授かりました。
また成長が止まってしまうんじゃないかと、数ヶ月ビクビクしながら過ごしましたが、
今度は順調に大きくなってくれました。
今度こそ過食嘔吐を止めてやるんだ!
ですが、もう10年近く食べて吐いてを繰り返した私は、
普通の食事がどんなものか分からなくなっていました。
二回目の妊娠の時は仕事を始めていましたが、
二度の出血で切迫流産の危険があるので絶対安静を余儀なくされ、仕事を辞めました。
家で何もすることなく、
食べることばかり考える生活になり、
過食嘔吐が再発しました。
ホルモンバランスの変化も、身体の変化も、
不安やイライラにしか感じられませんでした。
食べ過ぎて太り過ぎて怒られたと、ママ友の話を聞くと、
吐いて体重を理想曲線に乗せている自分が優秀だとすら思うようになりました。
どうせ、みんなツワリで吐くんだから…と言い訳しながら、
赤ちゃんにも自分にも悪いものばかり食べて吐いてを繰り返しました。
私の赤ちゃんは平均より少し大きめで、とても元気よくお腹の中で動いていました。
きっと普通のお母さんなら人生でも幸せな期間なはずです。
でも私は吐いたとしてもチョコレートやスナック菓子などの食べ過ぎで、
大き過ぎるのは肥満児になってるのではないか、
元気なのは多動症になるのではないか、
としなくても良い心配や不安ばかりが頭の中でいっぱいでした。
出産をした直後はとても清々しく、幸せいっぱいでした。
産後の入院中に出される食事も、
栄養管理がしっかりされているんだからと、多少量が多く感じても安心して食べることができ、吐きたいとも思いませんでした。
これで子供に吐く所も見せないで済むと思いました。
ですが、退院して実家に戻ると、
母乳を作らなきゃいけないんだから、2人分食べなきゃいけないと母に言われ、
母に心配かけないようにと食べ始めると、太るのがまた怖くなり、また吐いてしまいました。
それ以来ずっと過食嘔吐が続いています。
どうせまだ子供には分からないから大丈夫、とまた言い訳して。
寝たきりだった子供も立って歩けるようになると私がトイレに吐きに行く時もついて来ます。
反抗期なのか、愚図りも出て来て
私も必要以上にイライラして、毎日怒鳴りつけてしまいます。
ハッとして、抱きしめるしかできません。
一日中、家に居て食べるかテレビを見るか、食べのもを買いに行くかの毎日。
子供と公園で遊ぶ時でさえ、ずっと食べることと、どのタイミングで吐こうかと考えてばかり。
近い月齢の子が自分の子供より良い所を聞くと、
自分のせいだと情けなく、
主人に申し訳なく思いながら、
それでもやめられません。
もっと自分が優しく、余裕をもって接してあげられたら、
どんなに素直で瞳のキラキラした子供に成長しているだろう。
私のせいでこの子の将来を潰してしまっている。
私が母親じゃない方がこの子はきっともっと素晴らしい人間になれるはずだ。
消えてしまいたい。
でもまたその勇気もなく、毎日食べることに逃げるばかり。
本当に親としても人間としても情けないです。