過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

カテゴリ : 心と身体への悪影響

合併症・無月経の治療体験

女性 30歳 東京都

高校3年と大学4年の時に、拒食から無月経になりました。
大学4年の時は 高校での教育実習とゼミと大学院入試のストレスが重なり、それが原因ではありませんが、拒食になりました。
その時から5年半の間 無月経になり、その時の治療体験を書きます。

心の状態がこの病気になってから現在までの間で最悪だったので、無月経になっても心配も不安も感じませんでした。
どんどん浮き出てくる骨を指でなぞって恍惚にひたり、生理がこないことにも、心配どころか「楽でいい」とむしろ喜びをかんじていました。
だから治療を始めたのは無月経になってから2年後で、この間は放っていました。

最初に訪れた所は、東京都千代田区のお茶の水あゆみクリニックで、あゆみ先生という女性の先生でした。
テレビで母親が見て薦めてくれた先生で、今でもよく雑誌で拝見します。

しばらく通院したのですが、最終的には私の怒りが爆発し、通院をやめました。

最初に飲んでいたホルモン剤は副作用がとてもつらく、先生にそれを言うと 怒ったように「じゃ やめますか?」と言われました。

子宮が小さくなっていたので、ホルモン剤を数ヶ月服用しても無排卵月経が不定期にくる状態でした。

その状態について先生は「何もないよりましじゃないですか」と言い、私はその言い方に 私への励ましではなくて、先生が自分の治療の弁護をして「何か文句ある?」と言ってるように感じました。

ある日の診察で先生が「今服用してる薬は副作用も強いので、今日からピルに変えます」と言いました。

その時服用していた薬が強いこと、副作用があること、私は知らされてませんでした。
「今日からピルに変えます」の言い方も、私への説明や同意を求める配慮は感じられず、「私の気持ちや意思はまるで考慮されていない」と感じました。

その日を最後に そこへの通院をやめました。

今思うことは、私は無月経の治療とともに、心のケアも求めていたのだろう、ということです。
無月経は私にとっては合併症で、本当の病気は心のほうだったのです。

そこを私が認識できていなかったので、「つらいね。でもがんばろうね。」という優しさを、先生に求めてしまいました。

「ここでは無月経の治療」と私の気持ちの中で割り切ることができれば、あれほど不信感や怒りを感じなかったと思います。
先生に対しては、「症状のみでなく、人も見て欲しかった」と思います。

それきり 西洋医学や医者に対して不信感や嫌悪を持っているので、その後は鍼灸や理学療法、物理療法、マッサージ、ヒーラーなど3ヶ所の治療機関をめぐり、現在は治りました。

自分に合う先生、合う治療を求めて、積極的に治療機関を探すことは大切だと思います。

ただ、心の病気があって、新しい治療機関を探す勇気や時間やゆとりがなく、なかなかできませんでした。

今 生理があること、ここに出会えてこころが回復してきていること、奇跡だと思います。
その奇跡に感謝して、形のないものも含めて今私が持っているものを、大切にしていきたいです。
読んでくれてありがとう(^^)

※摂食障害の患者さんは良い治療を受けてもマイナスな受け取りをする傾向があります。
あくまで参加者の感想であり、センターの立場とは一切関係ありません。