過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

43年間の過食嘔吐、人の人生も奪ってしまった

女性 無職 62歳 A型 東京都

18歳から過食嘔吐になった。最初は、食べても痩せられる!と、喜んで自分から意識してやっていたが、止めようとしても止められなくなっていた。

家の事情で結婚、一男をもうけた。
しかし、酒と食べ吐きで毎日が地獄の日々が続いた。
妊娠中は、飲まなかったし吐かなかったのを思い出し、再度の妊娠を計画し、すがる思いで病院に薬を注射する為に毎日通った。
薬代は高く生活は大変だった。
しかし、もう過食嘔吐はしたくなかった。10ヶ月でもいい、過食嘔吐を止めたかった。
考えてみれば冷めた夫婦間で、妊娠なんて出来る訳がなかった。
私の酒と食べ吐きに、耐えきれなくなった夫は、借金を残して蒸発した。

私24歳子供と2人の生活が始まったが、このころから、考え方がおかしくなっていった。
子供への虐待が始まった。
酒や食べ吐きと同様に、虐待も止めようとしたが、止められなかった。
子供を殺さないだけ良かった。
酒と食べ物を買うお金をどんな事をしても作ろうとして、危ない事もやった。
酒を飲んで、食べ吐きして、子供を虐待する15年余りつづいた。
子供が大きくなり、家を出てからが大変だった。
酷い酒と嘔吐の毎日が続いた。
立つことも出来ないぐらいに、吐きまくった。
食べて吐かずにいられなかった。
そのうちに、吐く為に食べるようになった。
頭は狂っていった。
善悪もつかなくなった。
酒は、止まる事が出来たが食べ吐きは止まらず入退院も繰り返したが、食べ吐きはどうすることも出来なかった。
そして、地獄の43年が経ち嘔吐が止まって1年経った。
よく今まで生きていたと思う。
私人生は、酒と食べ吐きに始まり、青春、育児、結婚生活、などお金で買えないものを失った。
子供は、今どこでどうしているのか分からない。
酒と食べ吐きの為に自分の物を失うのはいいが、人(夫、子供)の人生を奪った事は、立派な罪になると思う。

私には、生きて行くのに、過食嘔吐が必要だったのかもしれない…
それを手放す時、新しい生き方が出来ると思う。