過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

過食嘔吐でボロボロになった家庭生活

女性 公務員 29歳 O型 北海道

とにかく、辛い毎日です。心から安らいだことは、この9年間あったかな。誰にも知られたくない身の毛もよだつような醜い自分。こんなはずじゃなかったの繰り返し。
発症前までは、友達といることが大好きで、わいわいコミュニケーションとっていたが、今は人と関わる時間さえも過食嘔吐の時間に費やしたい。だから、友達は一人もいなくなった。

働き始めてから、親のお金も盗んだ。過食費がかさみ、貯金もなくなったからだ。罪悪感でいっぱいになりながらも、やめられなかった。そして、わかっていながら、何も言わなかった親に本当に申し訳なかった。
社会人一年目に、交通事故を起こした。夜、過食のために出かけていた帰りだった。右腕骨折、手術をした。入院生活で、慣れてくると病院食も吐いた。売店でお菓子を買ったり、自販機で大量にアイスやカロリーメイトを買って、病室で隠れて食べて、トイレで吐いた。

職場がかわり、それでも過食嘔吐はやめられなかった。何をするにも億劫で、借りていた住宅は一時期ゴミ屋敷みたいになった。夜中に大量にたまったゴミを近くのゴミ処理センターに泣きながら何度も捨てに行った。
今の夫と付き合うようになった。最初の3日ほど、過食嘔吐が止まった。いままで、人と付き合ってこんなに幸せなことがなかったので、すごく嬉しかった。でも、すぐに過食嘔吐は再発した。退勤後、過食嘔吐をする時間があるので、夫と会える時間がどんどん遅くなっていった。そのことで、夫にすごく不安や不快な思いをさせてしまった。
結婚前に、夫に摂食障害の告知をした。でも、どんな生活をしているかは具体的に全然言えなかった。言えるはずがない。

結婚してからも、過食嘔吐のために家をあけることが多く、明らかに普通の新婚生活ではなかった。夫は、見えない不安に疲れていた。心が離れていっているのがわかった。何度もけんかをした。私の不可解な行動やイライラが火種だった。夫のことは大好きだが、体力的にも精神的にも自分のことで精一杯にならざるを得なく、本当に辛かった。

引っ越しをして、環境がガラリと変わった。コンビニやスーパーが何軒もあり、過食嘔吐にはもってこいだった。どんどん、過食に費やす時間が増えた。体力的にも精神的にももう限界で、首の皮1枚でつながった毎日を送っていた。夫とも、けんかをした。修復不可能かという所までいった。私は、ただただ悲しかった。心の中で、本当はそうじゃないの。と思いながら、自分がどんな生活を送っているか正確に伝えることができなかった。それでも、今一緒に過ごしてくれている夫は、本当に有難い。だからこそ、健康な私で、これから一緒に生きてきたい。