過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

吐くために食べるようになった

女性 会社員 44歳 O型 愛媛県

27歳の時、友人の結婚式のためダイエットをしようと思い、運動と食事制限を行った。
炭水化物やたんぱく質、脂肪を極端に減らしてカロリーの少ないものばかり食べていた。
途中で制御できない食欲に負け、我慢していたお菓子や菓子パンなどを大量に食べるようになり、誰に教わったのでもなかったが、そのうち吐くようになった。
それが過食嘔吐の始まりだった。

最初のころは、食べても吐けばリセットできると軽く考えていたが、そのうち吐くために食べるようになっていた。
満腹感もなくおいしいという味も感じない。
いったんスイッチが入ると、冷蔵庫や家の中の食糧庫の中をあさり、手あたり次第食べ吐いていた。

30代のころはほとんど毎日、ひどい時は1日2~3回していた。
これではいけないと吐かないように我慢しても、いただきもののお菓子や、食事会でのカロリーのある料理、揚げ物のおかずなど自分が食べては太ってしまうと思うものは食べたら吐いてしまう。

吐こうと思うと冷蔵庫などからいろいろなものをあさって食べてしまう。
仕事などでストレスがたまっているときにもスイッチが入ってしまう。
甘いもの(チョコレートやアイス、ケーキなど)への強い執着があり食べだしたら止まらない。

多量の下剤を服用した時期もあった。
無理なダイエットで筋肉が削げ落ち、30歳で腰椎間板ヘルニアを発症、手術もしたが経過が悪く2年ほどは入退院を繰り返し、ほとんど寝たきりの状態だった。
その頃は生理も止まっていた。

失業し、鬱症状、被害妄想から友達も離れていった。
その後も何度かやめようとしたがしばらくすると再発してしまった。
恥ずかしくて過食嘔吐のことは誰にも相談できなかった。

心療内科でうつ病と診断され投薬治療を受けるが、症状が改善することはなく年々悪くなっていった。

30代半ばから頭痛、めまい、体が重くて起きていられない、集中力の低下、考えがまとまらない、好きだった読書、映画鑑賞も頭に入っていかなくなった、極度の体の冷え、被害妄想、鬱症状、死にたいという願望、感情が制御できないなどの症状が出てきた。

現在は、胃潰瘍を発症しており嘔吐後のめまい、頭痛が特にひどい。
嘔吐時の痰に血が混じることもあり、嘔吐後数日は喉が詰まったような感じがして息が苦しく、頭痛、めまいのため起き上がれなくなる。

このままではいけないとセンターの無料相談を受け現在は2週間ほど嘔吐をしていない。
頭痛、めまいは軽減してきており、相談で気持ちも少しずつ軽くなっていると思う。

心配をかけた家族のためにもこの機会を生かして回復につなげたい。