過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

生きる喜びは全て食に侵食されていった

女性 主婦 24歳 O型 大阪府

初めて吐いた日を覚えている。
今思えばその時すでに過食はあった。

満たされない心を過食でみたし、家族とも折り合いがあわず喧嘩ばかりで家にも帰らず、ずっと遊びまわして荒れていた。

そんな日の高校2年生のクリスマスに友達の言った一言がきっかけだった。
『なんで食べて飲んでも太らんの?』
『飲んだら気分悪なって自分で指いれて吐くから太らんのちゃう。』
その一言は衝撃的だったけど、いっぱい食べても吐いたらチャラ!
画期的なダイエットに思えた!
最初は痩せの大食いの仲間入りできたみたいで嬉しかった。

親との関係はどんどん悪化。
自分のルックスへのコンプレックスは酷くなるばかり、それと比例するように過食嘔吐も酷くなっていった。
気づけは1日3回過食嘔吐し、体のダルさで高校すら行けなくなった。
留年するでちゃんと学校おいで!
って心配してくれる友達に、だって学校おもんないしダルいもん。
って強気な嘘をつくしかなかった。
心配してくれてるのに申し訳ない気持ちになった。

このころには完璧に過食嘔吐のコントロールを失ってスランプがきて吐けなくなったり、体力的に限界がくるので食べることが怖くなった。
家に帰らないくらい常に友達と一緒だったのに、友達と遊ぶ=外食飲み=過食嘔吐。
吐く場所を気にしバレることが怖くて、友達の誘いを断ることが増えた。
何とか誘いを受けて行こうとするけど、過食嘔吐のダルさ鬱のせいで約束の遅刻ドタキャンが増えた。

大好きな友達から、ホンマ時間約束にルーズと言われるようになった。
辛かった。

友達と遊びに行くこともできなくなると家にいる機会が増えもっと地獄だった。
過食嘔吐に気づきキチガイ扱いされてお前の意思が弱いんやっと責められる日々。
本当にそのとうりだから、これで最後これで最後と思うのに酷くなる過食嘔吐。
毎日食べて吐いて自己嫌悪。

生きている意味はあるのか?
死にたい気持ちでいっぱいだった。
まさに生き地獄。

このころ付き合っていた彼氏が過食嘔吐を受け入れてくれ心がすこし落ち着いた。
その人と結婚し赤ちゃんを産み今は4人家族。

離れて暮らすようになった両親とも今はいい関係。
妊娠中も可愛いざかりの子供の成長も全て過食嘔吐が優先でそんな自分に自己嫌悪の日々の方が多い毎日を送っている。

過食嘔吐になってから大切なものをいっぱい失った。
友達との時間。
楽しい学校生活。
夢。
食べる喜び。
遊ぶ楽しさ。
楽しいはずのマタニティライフ。
子供とのキラキラした時間。
全て食に縛られるようになってしまった。
私の生きる喜びは全て食に侵食されていった。

この世に食べ物がなくなれば食べることも吐くこともないのにって何回も思った。

食に縛られなければやりたいこと、できること、家族で行きたい場所いっぱいあるのに、子供達に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

このまま死ぬまで過食嘔吐と付き合わないといけないのか、諦めていた時にセンターと出会えた。私にとっての希望。