過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

過食嘔吐の子育ての多大なる影響について…

女性 会社員 37歳 A型 広島県
妊娠、出産のことや育児について書かせていただきます。
ただ私の話は、摂食障害を患う一人の女が経験したことで、客観性を欠いた偏ったものだと思っています。
子どもの発育や育児で悩むお母さんたち皆が皆、私のような病気ではないと思いますし、子どもの発達には様々な要因があると思いますので、老婆心ながら申し添えておきます。
第一子の妊娠中も、過食嘔吐は止まったことがありません。
妊娠情報誌には、妊婦がお腹の赤ちゃんのために食べたいものを我慢して健康に良いものを食べるなどという記事が載っていました。
けれどその頃の私には到底考えられないことでした。
アレルギー予防のためにあれを食べないだとか、お菓子を止めるとか、コーヒーを止めるとか。
そんなことができるなんてすごいなあ、と他人事でした。
食べづわりで、朝から晩まで好きなものを食べていました。
胎動を感じるようになってからも、過食は止まりませんでした。
体重が増えすぎるのが嫌だったのです。
妊娠前プラス10kgの増加に抑え、とうとう臨月まで食べて吐いていました。
経過中、次第に子宮が大きくなって腹筋が薄くなり、妊娠前のようには吐けなくなりました。
お腹の子どもは私が「苦しい、ごめんなさい、もうしません」と言いながら、トイレで吐いている音を毎日胎教として聞いていました。
無事に生まれてくれましたが、幸せだったのは産院に入院していた間だけでした。
人生で初めて過食嘔吐が止まったのもこの頃です。
退院してからが地獄でした。
私は体力がなく、出産に伴うホルモン変化や腰痛、関節痛に悩まされ、初めての育児にすっかり自信を喪失しました。
まもなく噛み吐きが始まり、過食嘔吐も再開しました。
家族には話していないので、隠れてこっそりしていました。
甘いものをたくさん食べて急激に乳が張り、何度も乳腺炎になりかけました。
第一子は抱っこでないと寝ない子で、少しでも下ろすと泣きわめきました。
起きている間は、ほぼ一日中抱っこ。
家族がかわりばんこに抱っこを代わってくれましたが、実母から
「あなたは甘えすぎ。私は一人でやっていたことを、なぜあなたはできないの?周りが手をかけすぎたせいで、赤ちゃんは抱きぐせがついた。あなたが赤ちゃんの時はこんな子ではなかった」と指摘されました。
また寝付く前も寝起きも悪く、1時間以上ぎゃーと泣き続けます。
黄昏泣きや夜泣きもありました。
もともとそういう性質の子なんだと思い、そういう子の対応の本を読んだりしました。
夫や実家、嫁ぎ先にも助けてもらいながら、なんとか乳児期を過ごしました。
人手に恵まれたにも関わらず、育児を楽しむ余裕はありませんでした。
そんな中、過食嘔吐が唯一のイライラ解消でしたので、子どもが寝たのを見計らって食べ物を口に詰め込んでいました。
食べている間に子どもが起きて泣くと、罪悪感に苛まれました。
それがだんだんと自由に食べ吐きをさせてくれない子どもに対する怒りに変わりました。
何度も寝たら過食しようとベッドに置いて起きられては腹をたて、私は子どもに奇声をあげる毎日でした。
幼児になり、特にイヤイヤ期になると子どもは私が見せたそのままの行動をするようになりました。
癇癪を起こしやすく、何か気に入らないことがあると、すぐに目をとがらせて神経を逆撫でするようなキーキー声をあげます。
道路の真ん中でも寝転がり立とうとしません。
ぎゃーっと泣きわめいて自分の思い通りに周囲の大人をコントロールしようとします。
腹をたてて物を投げたり人を叩くようになりました。
激しく怒る母親に対して、子どもは当然パパっ子になりました。
父親が大好きで父親が仕事に行くと泣きわめき、休みの日も父親の姿が見えないとぐずります。
その姿を見るたびに母親失格の烙印を押されたように感じ、子どもが憎らしくなります。
食事はむら食いで、気に入らないとべーっと吐き出します。
こんなに頑張っているのに、どうしてそんなにお母さんを苦しめるの?と子どもに怒鳴ったこともあります。
物凄い形相で睨み付ける母親を子どもはべそをかきながら観察しているのです。