病院に行けばすべてが治ると思っていた
女性 会社員 29歳 A型 広島県
摂食障害になって、数年がたち、親元を離れて一人暮らしをするようになると、過食嘔吐の症状が、今までと比べ物にならないくらいひどくなりました。
そして、その状態のまま数年すごし、もう自分ではどうにもできないと思い、心療内科を訪れました。
その時自分が摂食障害であるということは自覚していたのですが、それと同時にうつの傾向も出ており、精神的にもとても不安定でした。
病院での診断はうつ病でした。
薬を処方され、服用を始めましたが、その時の担当の先生に信頼感を抱くことができず、少し経ってから、別の病院を再び訪れました。
その病院は心療内科と精神科の両方があり、その病院でもうつ病との診断をうけ、薬の処方をうけました。
そして摂食障害の事も相談しましたが、どちらかというと、うつ病の方に重点を置かれていたように思います。
私としては、うつ病からくる精神的に不安定な状態も辛かったのですが、それ以上に過食嘔吐の症状が全然なくならないことがつらかったです。
初めて病院に行く前も決断するのに、かなり勇気がいりましたが、病院に行ったらきっと過食嘔吐も治る、と思っていたので、症状が落ち着かないことに
不安とやっぱりだめだったか、という絶望感を覚えました。
その後、一人暮らしを続けるのが困難な状態になったので、親元に戻りました。
そして、母親の知りたいの方が紹介してくれた
神経科内科に通院し始めました。
そこでは担当医の診断を受けるとともに、並行して、カウンセラーの方からのカウンセリングも受けました。
うつ病の薬の服用と共に、カウンセリングで、自分の気持ちや考え、今までの経緯を話せたので、状態は徐々に良くなっていきました。
過食嘔吐の症状も一番ひどい時から比べると、頻度も回数も徐々に少なくなっていきました。
その後、仕事に復帰し、通院することが難しくなり、徐々に通院の間隔があいていきました。
相談センターでの摂食障害の治療ガイドラインの説明を受け、医療機関は過食衝動を止めることを主としていない、また、薬だけでなおることもない、というのを知り、
病院に行けばすべてが治ると思っていましたが、自分の知識や認識不足もあったと感じました。
そして、過食嘔吐のことを相談するのは
自分にとってとても勇気のいることなので、カウンセリングを受けているときも、自分の状態が安定すれば過食嘔吐の症状が落ち着くと思っていたので、過食嘔吐の事自体は、あまり言えませんでした。
でも、自分で自分を手に負えなくなり、ひとりじゃもう無理だと思い、勇気を出して、病院に行けたことは、自分の中で大きかったと思っています。
※摂食障害の患者さんは良い治療を受けてもマイナスな受け取りをする傾向があります。
あくまで参加者の感想であり、センターの立場とは一切関係ありません。