過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

根本的な回復

女性 学生 29歳 O型 東京都
自分の過食症の経年増加について。
自分は嘔吐もありますが、「今日は嘔吐はしない」と決めた日はせずに済みますので、過食のみと分類しておきます。
初めて過食嘔吐したのはいつか覚えていないけど、過食した一番古い記憶は、まだ小学校1か2年ぐらいのときで、親の買いだめしたキャンディの袋を見つけてしまったときのことです。
どれぐらい食べたかは覚えていませんが、胸ポケットが膨れてカシャカシャするぐらいそこにキャンディの包装紙を詰めていたから、母に甘えているときにそれが見つかって叱られた記憶があります。
「吐けばいいんだ」と分かったときからは、親が家にいないときに何回もおかわりして吐いたり、親が家にいても夜まで待って繰り返し。
大学4年のとき初めて留学して、誰にも見つからないスペースと経済的自由を手に入れたときは規模が増えた。10年も前のことなので、具体的には覚えていないけど。
留学を終えて実家に戻ったけれど、「親の目」が入っても、留学中に身についた食い癖は治りませんでした。
留学後の1年で8,9キロぐらい太って、初めて80キロ台に上ってしまいました。
2回ぐらいダイエットに成功して、「よし、これで胃袋の大きさが元に戻った」と思っても、問題は心なわけだから、何かの拍子でストレス⇒再発⇒量と回数の増加、ってなる。
再発のたび、毎回の量はまちまちだけど、怖いのは継続日数が徐々に増えていくこと。
気がつくと数ヶ月間も毎日毎日、毎晩のように近所のコンビニを回っている。
最初は親の反応を気にして歯止めが効いたり、店員の目を気にして日によって違うコンビニを探してみたりする。でも、ペースが加速していくと、徐々に「恥じらい」すらも効かなくなる。恥ずかしい気持ちはあるけど、それが自分の行動を管理するためには役に立たなくなる。
やっぱり病気だと分かる決め手となったのは、過食症の診断基準の一つ、「ずっと食べ物のことを考えている」が出たこと。プチ引きこもりには前にもなったことがあるけど、「落ち込んでいるから」とかで、過食のせいにはしなかった。
そのときまでは、「誰にも見られなければ、太る意外は体に影響がないし」と思っていたけど、気がつくと、講義を聴いていても、「お昼はどこ行こうかな」「あそこは込むからやめようかな」「人の話が聞くと気が散るから、あの子にご飯誘われる前に教室出ちゃおう」「やっぱり、誰にも見られないように牛丼買って一旦家に帰って食べようかな」「デザートは何にしよう」「今日は何食べたいだろう」と、面白い講義なのに、考えるのは食べ物のことだけ。
心が不自由になっていくのを感じて初めて、本気で怖くなったわけです。
初めて、痩せる痩せない以前の問題だと思いました。
もっと早く自覚していたら、時間を浪費せずに済んでいたのに、治すための期間が短かかったのにと考えると、悔しくなります。