過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

愛情を与えられない

妊娠、出産と過食
女性 主婦 32歳 東京都
私は高校生の時に、初恋の相手の子供を妊娠・中絶しました。
相手から裏切られ、別れを告げられたショックでこの過食症が発症しました。
すぐに治ると思っていましたが、症状はどんどん増えていき泥沼にはまりました。
早く家を出たかった私は、高校卒業後一人暮らしを始めました。
その時の生活は悲惨なもので、全て吐いていたので、
体重は40kgを切っていたと思います。
毎日毎日泣いて食べて吐いて。
そうでもしないと私自身生きていけないと自暴自棄になっていました。
時が経つにつれて傷は癒されていきましたが、
今度は「治さなきゃいけない」という不安にかられました。
図書館で摂食障害の本を読みあさる毎日。
結局解決の糸口は見つかりませんでした。
心の病気とは知りつつも、兄も精神病だったので、
私も同じような心の病で病院にはかかりたくないし、
私はもっと強い人間なんだと思いこんでいました。
また、中絶して子供を産めなかったことが直接の原因だから、
子供を産めば治る!と思っていました。
その後妊娠がわかった時は、とても嬉しかったです!
私はつわりがあったので、つわりの時期は過食嘔吐をする気力もなくなり、
症状は疑似軽減しました。
長男を出産した時は、疑似停止が1ヶ月近く続きましたが、
夫が思っていたよりも子育てに協力的でないことや、
夫の借金がわかったりと、自分の思い描いていた育児生活ではないことで、
症状が再発してしまいました。
使えるお金は限られているし、
母乳育児なので、忙しくて過食嘔吐する時間も限られています。
そこでストレスを感じてしまい、毎食後嘔吐するようになってしまいました。
これじゃいけないと思い、夜だけは吐かずに食べるようにしましが、
衝動にかられると、おっぱいをあげてすぐに寝かしつけ、
近所のスーパーに買いに行きました。
帰ってくると子供が泣いている時もありました。
またある時は片手で赤ちゃん抱き、帰りながら食べていたので、
赤ちゃんの顔に食べカスがかかっていました。
「ごめんね、ごめんね、もうしないから。これで最後。」
過食している時に泣かれてもすぐに抱っこしてあげられない辛さ。
起きているから一緒に遊んであげたいのにそれも満足にできない。
食べながら遊んでしまった事もあります。
全てにおいて間違っていると自分を責める毎日。
夫に対しても後ろめたく、私も働かなきゃと焦ってしまいます。
自分も愛情が欲しくて欲しくてこの病気になったのに、
子供には中途半端な愛情を与えてしまう。
愛情を与えられないこの病気は本当に怖い病気だと思う。
世代間連鎖をこれ以上させない為にも、
今私が頑張ってこの病気の怖さに向き合わないといけないと思います。