過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

赤ちゃんからのメッセージ

世代間連鎖
女性 無職 29歳 千葉県
過食症になって12年経ちます。
病気と戦いながら、時には症状が停止しては治ったと勘違いして誤った選択を
繰り返し、
自分の体力以上の仕事にのめり込み、そのせいで症状が悪化する、
という状態を繰り返してきました。
そんな中、数ヶ月付き合った男性との間に子供を授かりました。
私は「授かった命を守らなければ」という使命感と、
「ずっと過食症のことで心配や苦労をかけてきた母の為に」との思いで、
出産を決意しました。
しかし妊娠発覚直後に切迫流産と診断され、
私が唯一居場所を感じ依存してきた仕事を辞めなければならない事態になりました。
その時は赤ちゃんへの過食症の影響なんて全く考えていませんでした。
ただただ、心の支えである仕事を失った喪失感と、
地元から離れなければならない恐怖感、
地元で長年培った人間関係が壊れていく寂しさが募るばかりでした。
過食を恐れて食べ物からできる限り離れる時間を長くし、
食べ物を前にすると過食する。
その繰り返し。
そんな自分を責める毎日。
自分のことで精一杯でした。
しかし、そんな中でも赤ちゃんはお腹の中で戦っていました。
それは小さな命からの精一杯のメッセージだったのかもしれません。
安定期を迎え、安心できると思った5ヶ月目に今度は切迫早産と診断され、
2ヶ月間入院しました。
入院生活は、余分な食べ物を食べたいという衝動から逃れられた為、
正直穏やかに過ごせました。
しかし、退院した途端に何かの糸が切れたように、
家にある食べ物を探して口に運びたい衝動がわきました。
過食した時の罪悪感、心配する母の涙。
妊娠してからの数ヶ月、一体いつ私は産まれてくる命に喜びを感じ、
感謝し、いたわり、愛を伝えたでしょう。
笑顔で過ごすことや、周囲への気遣い等、何もできていませんでした。
身体をひとつにしている赤ちゃんが、
私よりどれだけ不安を感じていたことでしょう。
産まれてくる子供が、私と同じように苦しまないように祈っています。
安心して健やかに育ってくれますように。
このサイトで私と同じように悩む皆さんに出会えたことに感謝し、
ここで過食症との決別を誓いたいと思います。
今まで寂しい思いをさせた赤ちゃん、
私を育て支えてくれた家族、周囲の人達に、
今までの分の愛と感謝を伝え、過食症との決別のために必要な努力をし、
明るく楽しい家庭を築けている未来のイメージを持って、
出産に望みたいと思います。
これから新しい命を望むかた、命を授かったかた、
出産予定日を控えているかた。
次の世代・その次の世代への苦しみを止められるのは、
私たちなのかもしれません。
一緒に乗り越えていきたいです。
明るく暖かい未来のため。