最初はほんの少しの出来心だったんだよ
あれ…少し食べ過ぎちゃった。
太るのやだな。お腹出っ張ってる。胃に食べ物があって気持ち悪い。
お腹が苦しいから吐いてみよう。
お母さんがやっていたから吐いてみよう。
飲み会で吐いている人がいたから同じように吐いてみよう。
初めのころは、涙でぐしょぐしょ…
でも苦しくなりながら必死に吐いた。
『食べ過ぎた分は、吐けばいい』
ふっとこの考えが浮かんだ瞬間、最強の方法を手に入れた気分になった。
好きなだけ食べることが出来て、太ることも無い。
魔法のよう
そのときから、食べ物に対しての見方がガラリと変わった。
今までは買うことの出来なかった
揚げ物 炭水化物 菓子パン
半額のシールが貼られた沢山のお弁当
店員さんのあとを付いて行って、安くなったものを手当たり次第カゴに入れる。
眺めて、食べたいもの。
でも、吐きやすいもの って思っている。
私は、ご飯を食べるために買っているんじゃない。
吐くために買っていた。
これって…普通の人はしないことだよね?