過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

稼いだお金は全部過食費で消えていった

女性 会社員 24歳 大阪府
私が初めて過食症を知ったのは高校生の時でした。
姉が過食症になっていたからです。
その当時は全く理解できませんでした。
本人には面と向かって何も言いませんでしたが、
母や父にやめてほしいと何度もいいました。
部屋に自分の冷蔵庫を買い、仕事もせず、ガリガリに
痩せ細った体で毎日両手に大きなスーパーの袋を提げて
帰ってくる姉がイヤでイヤで仕方ありませんでした。
心の奥底で軽蔑の眼差しで見ていたのは確かです。
そして過食症の間は口をきかなくなりました。
ガリガリに痩せているのに何で痩せようとするのか、
全くわかりませんでした。
あれから8年、姉は元気になっており、家庭をもって、
すっかり過食症を克服しています。
しかし、今は私が過食症です。
そしてやっとあの時の姉の気持ちがわかるようになりました。
理屈じゃないんです。
とにかく太るということが怖くて怖くて仕方ないのです。
私も何度も痩せてる痩せてると言われました。
元々ぽっちゃりしていたので、痩せたことが
周りに大丈夫かと思わせる要因でした。
でもそんなことは耳には入りません。
とにかく痩せることしか頭になくなっていきました。
私はうつ状態になっていたのが先なので、
その時沢山の薬を飲んでいました。寝れない食べれない
何もしたくないという毎日でした。
しかし、時間が解決していってくれるもので、
徐々に何かしたい食べたいと思うようになりましたが、
寝れないという日は続きました。
寝れない日にやってはいけないのですが、
お酒と一緒に睡眠薬を飲み、朝起きたら自分の周りが
食物を食べた残骸でいっぱいだったときは頭が
真っ白になりました。
全く記憶がないのです。
でもパンパンに張ったお腹を見て、食べてしまったんだ
…と思いました。
そこでも出さなきゃいけないと言う気持ちになり、
コンビニで大量に食材を買い込み、薬局で便秘薬を買い、
思い付くことは全部やりました。
会社は休んでいたのですが、病休だったので
給料も今よりもらっていて全くお金には困っていません
でした。
半年前に転職してからは金銭的にどんどん追い詰め
なれてきて、今はほとんど貯金ができていません。
よく何のために働いているんだろう…と思いました。
働いて稼いだものが全部過食費に消えていきました。
遊びに行ったりもしますが、帰るときに必ず食べものを
買って帰りました。
吐き出すために。
安いものを探している自分の姿は醜いと思います。
しかし周りの目なんて気になりません。
それより吐き出すことが大切なんです。
元々虫歯があったのと同時に、過食症になってから
歯が弱くなったと感じています。
ずっと歯医者に通い続けています。
買い物も好きでしたが、服などの身の回りに気を
遣うお金は惜しくなるのです。
友達や家族にプレゼントをするのも好きでしたが、
そのお金も惜しくて惜しくて仕方ないのです。
病気がちでも病院代も惜しいので行きません。
髪が伸びても美容院には行きません、
ほったらかしです。
しかし、過食に使うお金や、痩せるために必要なものに
お金を出すことはちっとも惜しくないのです。
こんな自分がどんどんイヤになっていきました。
無くしたものも沢山あります。
親の信頼もどんどん無くなっていきます。
人のために何かしよういう気持ちもなくなってきます。
心が貧しくなっていきます。
貯金にはまだ手を付けていませんが、いつ手を付ける
かわからないと思っています。
このサイトに出会わなければ、お金も家族も友達も
全て失ってからでないと過食の大変さに気付かな
かったと思います。