過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

物忘れがひどくなってもやめられない

女性 会社員 37歳 茨城県
摂食障害になって7~8年経った30~31歳の頃。
集中力もなく考える力もなく、自分でもなんかおかしいと
思っていたころ、気付いたら物忘れも酷くなっていました。
友達と会う約束や、仕事中に頼まれたこと、
などちょっとした事から大事なことまで、
しょっちゅう忘れてしまい呆れられてしまうほど。
自分でもこれはマズイと思い、言われたことや
約束はすぐメモをとるようにしました。
でも今度はそのメモさえも見ることを忘れたり、
どこに置いたか分からなくなったりで、
自分のだらしがなさにガッカリする毎日。
そのときの私の仕事は、ほぼ毎日仕事場所が違く、
毎回場所を確認をして車で移動をするのです。
そんなある日、ふと、自分がどこに向かって
走っているのかが分からなくなったんです。
どこの仕事場所に向かうためにこの道を
走っているのかを。
もう何とも言えない怖さでした。
え?私どうしちゃったの…
慌てて行き先を確認し、違っていたことに気付き、
無事たどり着けました。
だけどそれが、段々と毎朝毎回となり、
私の頭ホントにおかしい?
いやいやボケるのはまだ早いよ
と自問自答しながら、もう毎日が緊張で緊張で、
「今は○○に向かっているから、この道を走っている」
といい聞かせ、間違わないようにと神経を
張りつめてました。
そんなときに、もう一つ明らかにおかしな体験を
しました。
仕事の昼休みに、同僚とファミレスにランチに
行ったとき。
私は飲み物のお代わりをするのに席を立ち、
そして戻ろうとしたとき・・・
一人で座ってた同僚に
『あれ?○○ちゃーん、一人なの?一緒に食べようよ』
て声を掛けたんです。
同僚からは『は?何ふざけてんのよぉ』と返事。
私も、『え?』 となり沈黙。
あのときの私は本気で、同僚の○○ちゃんと、
たった今まで一緒にいたことを忘れて、
○○ちゃんは一人でいるんだとなぜだか思い、
声を掛けていたんです。
あのボケ具合にはマジでびっくりでした。
しばらく、私、、ホントに本当に頭がおかしい
のかなと気がかりで、
一日一日がホント怖かった。
そんなときに頭をよぎったのが
『過食嘔吐が長引くと、脳が萎縮してしまう』
ということ。
このボケと本当に関係あるかは分からないけど、
ドキッとしました。
このままじゃいけない、早く治らないと、マズイ。
なのに、それでもそれでも、過食嘔吐は
変わらず毎日毎日、仕事中以外は取り付かれた
ようにやっていました。
すごく惨めに感じました。
危険なことなのにどうして止められないんだろう。
どうやったら止められるんだろう。
それからは、ちょっと笑えるけど、
脳を鍛えるドリルを買い、小中学生程度の
簡単な計算や昔話を声に出して読んだりと
結構必死になってやってました。
マッサージにも通いほぐしてもらっていました。
これらをやったから治まったのかどうかは
わからないけど、
いつの間にかそのボケも治まり、車を運転する
緊張も薄れていきました。
今はこういうボケ症状は出て来ないから忘れていたけど、
毎日毎日過食嘔吐を繰り返しているかぎり、
いつ現れるかわからないですよね。
ホント怖かった。