過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

東京に来たけれど・・

過食症になって
女性 無職 23歳 熊本県
過食症を治そうと思い、家を出ることにした。東京で就職した。

家を出れば、甘えがなくなると思った。親にも迷惑かからなくなると思った。
会社の寮に入った。2人で一部屋。2段ベッドのワンルーム。
コレなら逃げ場がないから絶対しなくなると思った。
1ヶ月はまったくしなかった。
研修で、気楽だった。東京にいるというだけで、うれしかった。
食事も自分で管理できて、うれしかった。完璧にしようと思った。
お弁当も毎日作った。ひじき、高野豆腐、きんぴらゴボウ、健康的なものばかり食べた。節約して生活しようと思った。
東京では地方では寂れてしまった商店街も生きている。町歩きも楽しかった。
でも、無理は続かない。仕事の人間関係は面倒だった。
班行動もいやだった。大っ嫌いな学校生活を思い出した。
勤務シフトは複雑、過密。夜10時に終わったのに、次の日は3時半起きもざらだった。
どんどんストレスはたまっていった。班は地獄だった。
副班長とそりが合わなかった。そのことを班長に相談すると、筒抜けだった。
私が甘かった。自分を責めた。誰にも相談できなかった。狭い世界。
あるとき、作り置きしたおかずを一気に食べた。それから再発してしまった。
ファーストフードをはしごして食べた。
部屋の相方が寝ているときを見計らって食べた。
相方がテレビを見ているとき、シャワーを流しながらトイレで吐いた。
毎日、自分の時間がないのはつらく、夜は近所を散歩した。
日々のおかずを買うつもりが、買い置きができない。
夜の公園でも食べた。公園のトイレで吐く。冬の寒い日。
こんなことするために東京来たんじゃない。
涙が出た。
でも止められなかった。