過食症と過食嘔吐 心の声を聞いて

食べたいけど食べたくない。普通に食べられない。
過食症になってからのみなさんの体験談をまとめました。

カテゴリ : 20代

痩せる快感で失った楽しいはずの生活

女性 自由業 27歳 O型 京都府

初めは高校2年生のときです。家庭の問題や学校の人間関係の悩みで急にごはんが食べれなくなりました。小さいパンだけでも吐き気がしていました。
どんどん落ちる体重に、私は痩せていく快感が嬉しくてそのまま痩せていきました。

でも痩せていくうちに、痩せる=愛されると勘違いして、今度は太るのがすごくすごく恐くなっていきました。
どんどん食べれなくなって同時、身長158㎝、55㎏あった体重は2ヶ月ちょっとで42㎏まで落ちました。Dカップあった胸はAカップもないぐらいまで胸がなくなって胸板の骨が出て本当に貧相でみすぼらしい体になりました。(今その余韻が残っていて標準体重になっても胸板だけが不気味にガリガリです。)
それから生理は1年間止まり、生理不順になりました。

でも自分の身体がガリガリで細過ぎるっていうことに気付いていませんでした。
鶏ガラのような足もまわりの人たちが気味悪がっていたのに、それが分からず、この細い足が愛されると思い込んでいました。

本当に痩せていくうちに一般的な理想の体型の常識が完全に麻痺していきました。

本格的に拒食症になった私は腰やお尻に肉がないので寝ると骨が直接薄い皮膚に当たって痛くて寝れないんです。
過って転んだときの骨に当たる衝撃もすごくて、身体中に響いてひどい傷みでした。

自分がガリガリでおかしいと気付いたのは体育の授業のときです。バレーボールをしてボールを打ち返したとき、その一瞬で親指が複雑骨折になりました。
拒食症になって身体も骨もスカスカでボロボロになっていました。

こんな危機的な状態まで痩せても、ガリガリの自分の姿に慣れてしまい、また痩せないといけないという強迫概念で痩せる事が止まらなくなっていました。

現実の危機的な姿や、ほんとは心も身体も苦しいのにそれに気づかなくなって、痩せることだけが生きる全て、愛される全てと思い込んで、ずっと自分の体を知らず知らずの間にすごく痛めつけていました。
摂食障害になって10年目ですが、私の青春や、せっかくの若くて元気ハツラツした日々は摂食障害で台無しになりました。ほんとに恐ろしい病気です。